
デンマーク王国(Kongeriget Danmark)は、北ヨーロッパに位置する北欧の国です。南はドイツと接しており、北海とバルト海に面しています。グリーンランドやフェロー諸島もデンマークの自治領として含まれています。
デンマーク王国の基本情報
- 首都: デンマークの首都はコペンハーゲン(København)で、同国最大の都市でもあります。コペンハーゲンはオーレスン海峡に面し、スウェーデンのマルメと橋で結ばれています。
- 面積:デンマークの総面積は約42,933平方キロメートル(グリーンランドやフェロー諸島を除く)です。
- 人口:2021年の時点で、デンマークの人口はおよそ582万人です。
- 言語:デンマークの公用語はデンマーク語(Dansk)です。
- 通貨:デンマークはデンマーク・クローネ(Danish krone、DKK)を通貨として使用しています。
- 歴史:デンマークの歴史は古代にまでさかのぼり、ヴァイキング時代には重要な海洋国家として繁栄しました。デンマークは19世紀にはスカンジナビア半島を統合し、20世紀には第二次世界大戦後に社会福祉国家としての発展を遂げました。
- 自然:デンマークは平坦な地形と豊かな自然景観に恵まれています。ユトランド半島や多くの島々から成り立っており、海岸線が長いのが特徴です。また、多くの自然保護区や国立公園があり、様々な野生動物や植物が生息しています。
- 文化:デンマークの文化は豊かで多彩です。デンマークはデザインや建築、美食で知られており、特にノルディック料理やデザイン家具が有名です。また、アンデルセンの童話やレゴなどもデンマークの文化を代表するものです。
デンマーク王国の世界遺産
世界遺産数:文化遺産:6 自然遺産:3 複合遺産:0

イェリング墳墓群、ルーン文字石碑群と教会
■文化遺産 / 1994年
イェリング墳墓群は、10世紀にデンマーク王国の最初の王とされるゴーム老王とその息子ハーラル青歯王によって建てられたルーン文字が刻まれた石碑と墳墓群です。これらの石碑は、デンマークの国家の起源を示す貴重な文字資料であり、1994年にユネスコの世界遺産に登録されました。

ロスキレ大聖堂
■文化遺産 / 1995年
ロスキレ大聖堂は、12世紀から13世紀にかけて建造されたゴシック様式のルーテル派教会です。北ヨーロッパの「煉瓦ゴシック様式」の典型であり、デンマークの代々の君主が葬られている場所としても有名です。1995年にユネスコの世界遺産に登録されました。

クロンボー城
■文化遺産 / 2000年
クロンボー城は、16世紀にルネサンス様式で再建された壮大な城で、2000年にユネスコの世界遺産に登録されました。エーレスンド海峡に面し、スウェーデンを望む絶景の地に立っています。この城は、シェイクスピアの戯曲『ハムレット』の舞台「エルシノア城」としても有名です。

イルリサット・アイスフィヨルド
■自然遺産 / 2004年
イルリサット・アイスフィヨルドは、グリーンランドの西部に位置し、ディスコ湾に流れ込む巨大な氷河です。2004年にユネスコの世界遺産に登録されました。南極大陸を除くと世界最大の氷河であるセルメク・クジャレク氷河(ヤコブスハブン氷河)が形成するフィヨルドで、年間40立方キロメートルもの氷が流れ出します。

ワッデン海
■自然遺産 / 2009年
ワッデン海は、地球最大規模の干潟であり、潮の干満によって形成される砂州や湿原が広がるエリアです。2009年に世界遺産に登録され、2014年にはデンマークの保護区も追加されました。

スティーブンス・クリント
■自然遺産 / 2014年
スティーブンス・クリントは、約6500万年前の白亜紀末に発生したチクシュルーブ隕石の衝突の痕跡が見られる白亜質の断崖です。この隕石衝突は、地球上の生物の50%以上を絶滅させたとされ、恐竜時代の終焉を引き起こしました2。2014年にユネスコの世界遺産に登録されました。

モラヴィア教会の入植地 クリスチャンフェルド
■文化遺産 / 2015年
クリスチャンフェルドは、1773年にプロテスタントのルター派教会の一派であるモラヴィア教会(兄弟団)によって計画された入植地です。モラヴィア教会の平等主義とヒューマニズムの哲学が反映された都市計画が特徴で、2015年に世界遺産に登録されました。

シェラン島北部のパル・フォルス狩猟景観
■文化遺産 / 2015年
パル・フォルス狩猟は、17世紀から18世紀にかけてデンマーク王家によって行われた騎乗狩猟の一種です。フランスのバロック様式の影響を受けた狩猟場で、デカルト主義的な道路システムが特徴です。2015年にユネスコの世界遺産に登録されました。

グリーンランドのグヤダー:氷冠縁辺部における古代スカンジナビア人とイヌイットの農業景観
■文化遺産 / 2017年
グヤダーは、10世紀にアイスランドから移住したノース人(古代スカンジナビア人)と、18世紀から続くイヌイットの狩猟・農耕文化が融合した地域です。ここでは、農業や放牧、海洋哺乳類の狩猟などが行われ、北極圏における農業の導入とノース人の入植地の拡大を示す文化的景観が見られます。