チェコ共和国（Česká republika）は、中央ヨーロッパに位置する内陸国です。東はスロバキア、西はドイツ、南はオーストリア、北はポーランドと接しています。
チェコ共和国の基本情報
- 首都： チェコの首都はプラハ（Praha）で、同国最大の都市でもあります。プラハは歴史的な建物や美しい橋が多く、「百塔の街」として知られています。
- 面積：チェコ共和国の総面積は約78,866平方キロメートルです。
- 人口：2021年の時点で、チェコの人口はおよそ1,060万人です。
- 言語：チェコの公用語はチェコ語（čeština）です。
- 通貨：チェコはチェコ・コルナ（Czech koruna、CZK）を通貨として使用しています。
- 歴史：チェコの歴史は古代にまでさかのぼり、ボヘミア王国として繁栄しました。20世紀にはチェコスロバキアとして独立し、第二次世界大戦後には共産主義政権下に置かれました。1989年のビロード革命後、民主化が進み、1993年にスロバキアと平和的に分離し、チェコ共和国として独立しました。
- 自然：チェコは美しい自然景観に恵まれており、カルパティア山脈やボヘミアの森、エルベ川などが有名です。また、多くの自然保護区や国立公園があり、豊かな生態系が保たれています。
- 文化：チェコ共和国の文化は多様で、音楽、文学、美術など様々な分野で豊かに発展しています。プラハには多くの劇場、美術館、博物館があり、世界的に有名なプラハ国際音楽祭も開催されます。また、チェコビールや伝統的な料理も人気があります。
チェコ共和国の世界遺産
世界遺産数：文化遺産：１２ 自然遺産：０ 複合遺産：０
プラハ歴史地区
■文化遺産 / 1992年
プラハ歴史地区は、ゴシック、ルネサンス、バロック、アール・ヌーヴォーなど、さまざまな建築様式が融合した美しい都市景観を誇ります。870年頃にプラハ城が築かれ、14世紀にはカレル4世が神聖ローマ皇帝としてプラハを首都にしたことで、文化と学問の中心地として発展しました。1992年にユネスコの世界遺産に登録されました。
チェスキー・クルムロフ歴史地区
■文化遺産 / 1992年
チェスキー・クルムロフは、13世紀後半に建設された中世の町で、ゴシック、ルネサンス、バロック様式の建築が見られます。1992年にユネスコの世界遺産に登録されました。町はローゼンベルク家やエッゲンベルク家などの貴族によって発展し、美しい城や教会が建てられました。
テルチ歴史地区
■文化遺産 / 1992年
テルチ歴史地区は、13世紀に建設された中世の町で、ゴシック、ルネサンス、バロック様式の建築が見られます。1530年の大火災後、当時の市長ザハリアーシュ・フラデツによって再建されました。1992年にユネスコの世界遺産に登録されました。
ゼレナー・ホラのネポムークの聖ヨハネ巡礼教会
■文化遺産 / 1994年
この教会は、14世紀に殉教したプラハ大司教代理の聖ヤン・ネポムツキーを祀るために18世紀に建造されました。ゴシック様式とバロック様式の中間に位置する独創的な建築様式が特徴で、1994年にユネスコの世界遺産に登録されました。
クトナー・ホラ：聖バルバラ教会とセドレツの聖母マリア大聖堂のある歴史都市
■文化遺産 / 1995年
クトナー・ホラは、13世紀後半に銀鉱脈が発見され、14世紀にはボヘミア王国の中心地として繁栄しました。1995年にユネスコの世界遺産に登録されました。特に後期ゴシック様式の聖バルバラ教会と、バロック様式に改築されたセドレツの聖母マリア大聖堂が有名です。
レドニツェ-ヴァルティツェの文化的景観
■文化遺産 / 1996年
レドニツェ-ヴァルティツェの文化的景観は、リヒテンシュタイン家によって17世紀から19世紀にかけて築かれた広大な庭園と建築物群を含む地域です。1996年にユネスコの世界遺産に登録されました。ネオゴシック様式のレドニツェ城とバロック様式のヴァルティツェ城を中心に、広大なイギリス式庭園が広がっています。
クロミェルジーシュの庭園群と城
■文化遺産 / 1998年
クロミェルジーシュの庭園群と城は、15世紀にオロモウツの司教によって建造されました。17世紀から18世紀にかけてバロック様式に改築され、美しい庭園と壮麗な城が特徴です。1998年にユネスコの世界遺産に登録されました。
ホラショヴィツェの歴史地区
■文化遺産 / 1998年
ホラショヴィツェは、13世紀にボヘミア王がヴィシー・プロト修道院に寄進した土地で、18世紀から19世紀にかけて建造された南ボヘミアのバロック様式の建築物が特徴です。1998年にユネスコの世界遺産に登録されました。村はペストの流行や戦争を経て、1990年代に修復され、現在も定住者がいる村として再生されています。
リトミシュル城
■文化遺産 / 1999年
リトミシュル城は、1568年から14年の歳月をかけて建設されたルネサンス様式の城です。領主ペルンシュテイン家のブラティスラフによって建設され、スペインから嫁いだ妃ララのために優雅で明るい城が建てられました。城壁はズグラッフィートという技法で描かれた壁画で覆われており、その数は8千に及びます1。1999年にユネスコの世界遺産に登録されました。
オロモウツの聖三位一体柱
■文化遺産 / 2000年
オロモウツの聖三位一体柱は、18世紀に建造されたバロック様式のモニュメントで、2000年にユネスコの世界遺産に登録されました。高さ35メートルのこの柱は、三位一体の像や聖母の被昇天像、その他多くの聖人像やレリーフで飾られています。三十年戦争後の再建時期に建設され、ペストの終息を記念して建てられました。
ブルノのツゲンドハット邸
■文化遺産 / 2001年
ツゲンドハット邸は、ドイツの建築家ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエによって設計され、1928年から1930年にかけて建設されました。この邸宅は、モダニズム建築の傑作とされ、2001年にユネスコの世界遺産に登録されました。邸宅は、開放的な空間設計と革新的な建築技術が特徴で、特にガラス張りの壁や高級木材を使用した内装が注目されています。
トジェビーチのユダヤ人街とプロコピウス聖堂
■文化遺産 / 2003年
プロコピウス聖堂は、13世紀初頭に建設されたロマネスク様式とゴシック様式が融合した壮大な建築物です。もともとはベネディクト会修道院の一部として建てられましたが、後にバロック様式の要素も加わり、現在の姿になっています。2003年にユネスコの世界遺産に登録されました。
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