チョガ・ザンビール
■文化遺産 / 1979年
チョガ・ザンビールは、紀元前1250年ごろにエラム王国のウンタシュ・ナピリシャ王によって建設された古代都市です。この都市はインシュシナク神に捧げるためのジッグラト（聖塔）を中心に構成されており、エラム王国時代の宗教都市として重要な役割を果たしていました。1979年にユネスコの世界遺産に登録されました。

ペルセポリス
■文化遺産 / 1979年
ペルセポリスは、アケメネス朝ペルシア帝国の儀式の都市であり、その建設は紀元前518年にダレイオス1世によって始まりました。都市の名前は「ペルシアの都市」を意味し、帝国の栄光と権力を象徴する存在です。1979年にユネスコの世界遺産に登録されました。

イスファハンのイマーム広場
■文化遺産 / 1979年
イマーム広場は、17世紀にサファヴィー朝のシャーであるアッバース1世によって建設されました。広場は長さ約512メートル、幅約159メートルの大きな長方形で、周囲を2層のアーケードが取り囲んでいます。広場の中央には広大なイマーム・モスクがあり、南側にはアリー・ガープー宮殿、東側にはシャイフ・ロトフォッラー・モスク、北側にはバザールの門があります。

タハテ・スレマーン
■文化遺産 / 2003年
タハテ・スレマーンは、紀元前6世紀から4世紀にかけてハカーマニシュ朝の時代に信仰を集め、3世紀にはアザル・ゴシュナスブ寺院に多くの巡礼者が訪れるようになりました。この地は「ソロモンの玉座」という名前で呼ばれるようになり、やがて遺跡全体を指すようになりました。2003年にユネスコの世界遺産に登録されました。

パサルガダエ
■文化遺産 / 2004年
パサルガダエは、古代ペルシャ帝国の首都であり、紀元前550年から330年まで栄えた都市です。この都市は、世界遺産に登録されており、その歴史的・文化的価値が高く評価されています。

バムとその文化的景観
■文化遺産 / 2004年
バムは、紀元前5000年頃に遡る歴史を持つ古代都市で、世界最古の都市の一つとされています。この都市は、その独特な建築様式と歴史的な価値で知られています。

ソルターニーエ
■文化遺産 / 2005年
ソルターニーエは、イルハン朝時代の都市遺跡で、1302年から1312年にかけて建設されたオルジェイトゥ廟が中心となっています。この廟は、高さ約50mの青いタイルで覆われた八角形のドームと8つのミナレット（尖塔）を持つ建築物で、イスラム建築の傑作とされています。2005年にユネスコの世界遺産に登録されました。

ビソトゥーン
■文化遺産 / 2006年
ビソトゥーンは、先史時代から続く歴代の王朝の遺跡が残る世界文化遺産です。特に有名なのは、紀元前521年にダレイオス1世がアケメネス朝ペルシアの王位についたことを記念したレリーフと碑文です。このレリーフは地上100m以上の高さにあり、高さ3m・幅5.5mの浮き彫りになっています。

イランのアルメニア修道院群
■文化遺産 / 2008年
イランのアルメニア修道院群は、2008年にUNESCOの世界遺産に登録されました。これらの修道院は、アルメニア王国時代に建設され、アルメニア使徒教会の布教拠点として機能していました。地震による被害を何度も受けながらも、再建され続けてきた歴史的建造物です。

シューシュタルの歴史的水利施設
■文化遺産 / 2009年
シューシュタルの歴史的水利施設は、紀元前5世紀に遡る古代の水利システムで、ササン朝ペルシャ時代にさらに発展しました。このシステムは、灌漑や水の供給、水の貯蓄を目的としており、現在も一部が使用されています。

アルダビールのシェイフ・サフィー・ユッディーンの修道院と聖者廟複合体
■文化遺産 / 2010年
シェイフ・サフィー・ユッディーンの修道院と聖者廟複合体は、サファヴィー教団の創始者であるシェイフ・サフィー・ユッディーン・イスハーク・アルダビーリーを祀るために建設されました。この複合体は、14世紀から18世紀にかけて建設され、2010年にユネスコの世界遺産に登録されました。建物群はスーフィズム（イスラム神秘主義）の精神を象徴し、多様な機能を持つ建築物が集まっています。

タブリーズの歴史的バザール複合体
■文化遺産 / 2010年
タブリーズの歴史的バザール施設は、2010年にユネスコの世界遺産に登録されました。このバザールは、中東でも最古の屋根付き市場の一つで、1000年以上の歴史があります。バザールは、商業だけでなく、親睦や教育、宗教的な要素も含んでおり、多機能的な都市複合体として発展しました。

ペルシャ庭園
■文化遺産 / 2011年
ペルシャ式庭園は、紀元前6世紀のアケメネス朝ペルシアのキュロス2世の時代に始まり、その後、サファヴィー朝やザンド朝などの時代を経て発展しました。これらの庭園は、乾燥地帯でありながら、水の管理技術を駆使して、理想的なパラダイスを作り出しています。2011年にユネスコの世界遺産に登録されました。

ゴンバデ・カーブース
■文化遺産 / 2012年
ゴンバデ・カーブースは、11世紀にズィヤール朝の君主カーブース・ブン・ワシュムギールによって建設されたレンガ造りの塔です。この塔は高さ約53メートルで、完全なレンガ造りの塔としては世界最高のものです。2012年にUNESCOの世界遺産に登録されました。

イスファハンのジャーメ・モスク
■文化遺産 / 2012年
ジャーメ・モスク（Jameh Mosque）は、エスファハーンの中心に位置するイラン最大のモスクで、841年に建造されました。イスラム建築の重要な例として、サーサーン朝からセルジューク朝、イルハン朝、サファヴィー朝に至るまでの建築様式が融合しています。このモスクは、金曜礼拝（Friday Prayers）に使用されるため、「金曜モスク」とも呼ばれています。

ゴレスターン宮殿
■文化遺産 / 2013年
ゴレスターン宮殿は、18世紀末から20世紀初頭にかけて建設されたガージャール朝時代の宮殿です。この宮殿は、ペルシャ伝統の芸術品や工芸品と西洋の建築技術が融合した建築物として評価されています。2013年にはユネスコの世界遺産に登録されました。

シャフレ・ソフテ
■文化遺産 / 2014年
シャフレ・ソフテは「焼けた都市」を意味し、紀元前3200年頃に建設された青銅器時代の都市遺跡です。この都市は紀元前1800年頃まで繁栄し、その後水路の変更や気候変動により放棄されました。2014年にUNESCOの世界遺産リストに登録されました。

メイマンドの文化的景観
■文化遺産 / 2015年
メイマンドは、半遊牧民たちが伝統的な季節移動を伴う牧畜を行い、冬には穴居生活を営む地域です。村人は春から秋にかけて山の集落で放牧をし、冬になると渓谷にある洞窟住居に住むという独特の生活様式が続いています。

スーサ
■文化遺産 / 2015年
スーサは、紀元前4500年から存在するという歴史の深い都市です。エラム王国、アケメネス朝、パルティア、ササン朝など、13世紀までの多くの時代を経て繁栄しました。2015年にUNESCOの世界遺産リストに登録されました。

ルート砂漠
■自然遺産 / 2016年
ルート砂漠は、広さ約2,278,012ヘクタールの広大な砂漠で、2016年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。この砂漠は、世界で最も暑い場所の一つとして知られ、最高気温70.7℃を記録したこともあります。ルートとはペルシャ語で「水がなく、草木が生えない土地」を意味します。

イランの地下水路カナート
■文化遺産 / 2016年
カナートは、古代ペルシャ時代に建設された地下水路システムです。このシステムは、乾燥地帯での農業を支えるために設計され、現在も使用されています。カナートは、地下水を効率的に集めて農地に供給することで、乾燥地帯でも豊かな農作物を育てることができます。

古都ヤズド
■文化遺産 / 2017年
ヤズドは、2017年に「ヤズドの歴史都市」として世界遺産に登録されました。この都市は、イスラム教、ユダヤ教、ゾロアスター教の3つの宗教が平和的に共存していることが評価されています。また、カナートという地下水路システムが特徴的で、乾燥地帯での生活を支えています。