
イラクは中東に位置する国で、古代文明の発祥地として歴史的に重要な地域です。メソポタミア文明が栄えた地であり、チグリス川とユーフラテス川が流れています。
イラク共和国の基本情報
- 首都: 首都 バグダッド
- 面積:面積 約438,317平方キロメートル
- 人口:人口 約4,000万人(2021年時点)
- 言語:言語 公用語はアラビア語とクルド語
- 通貨:通貨 イラク・ディナール(IQD)
- 歴史:イラクの歴史は非常に古く、メソポタミア文明(例えば、シュメール、バビロニア、アッシリア)が栄えました。20世紀初頭にはオスマン帝国から独立し、王国として成立しましたが、後に共和国となりました。近年では、2003年のアメリカ主導のイラク戦争やイスラム国(ISIS)との戦いが重要な出来事となっています。
- 自然:イラクの地形は多様で、肥沃な平野、砂漠、高原、山岳地帯があります。特にチグリス川とユーフラテス川の流域は農業が盛んな地域です。また、北部にはクルディスタン地方が広がっています。
- 文化:イラクの文化は非常に豊かで、文学、音楽、舞踊、建築など多岐にわたります。古代メソポタミアの遺産が色濃く残っており、アラビア文化やクルド文化も共存しています。イラク料理も多様で、香辛料を使った料理が特徴的です。
イラク共和国の世界遺産
世界遺産数:文化遺産:4 自然遺産:0 複合遺産:1

ハトラ
■文化遺産 / 1985年
ハトラは、紀元前1世紀ごろに建造されたパルティア帝国の重要な要塞都市です。この都市は、ローマ帝国とパルティアを結ぶ交易路上に位置し、2世紀に繁栄しました。しかし、3世紀にサーサーン朝ペルシャによって征服・破壊され、現在は遺跡となっています。

アッシュール(カラット・シェルカット)
■文化遺産 / 2003年
アッシュールは、紀元前30世紀にはすでに人が定住していた古代都市です。アッシリア帝国の最初期の首都であり、アッシュル神(アッシリア神話の最高神)を祀る宗教都市としても繁栄しました。紀元前612年にメディア人とバビロニア人の連合軍により占領・破壊され、衰退しましたが、後14世紀半ばまで約4000年間存続しました。

都市遺跡サーマッラー
■文化遺産 / 2007年
サーマッラーは、アッバース朝時代(750〜1258年)に一時的に首都となった都市です。836年にカリフ・ムウタスィムによってバグダードから遷都され、892年まで首都として繁栄しました。2007年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。

エルビル城塞
■文化遺産 / 2014年
エルビル城塞は、高さ30メートルほどの楕円形の丘の上に建てられた城塞都市です。この城塞は19世紀にオスマン帝国時代に建設されましたが、その歴史は新石器時代までさかのぼります。エルビルはアッシリア時代の中心都市であったアルベラとされており、考古学的な発見からもその重要性が証明されています。

南イラクのアフワール:生物の避難所と古代メソポタミア都市景観の残影
■複合遺産 / 2016年
アフワールは、2016年にユネスコの世界遺産に登録された複合遺産です。この地域は、古代メソポタミアの都市景観と生物多様性の避難所として評価されています。アフワールには、ウル、ウルク、エリドゥといった古代都市の遺跡が含まれています。