メキシコ合衆国

メキシコ合衆国は北アメリカ大陸の南部に位置し、北はアメリカ合衆国、南東はグアテマラとベリーズ、東はメキシコ湾、西は太平洋に面しています。

メキシコ合衆国の基本情報

  • 首都: 首都はメキシコシティ(メヒコシティとも呼ばれます)です。メキシコシティは国の政治、経済、文化の中心地であり、世界でも有数の大都市の一つです。
  • 面積:メキシコ合衆国の面積は約1,964,375平方キロメートルです。
  • 人口:推定約1億2,900万人が住んでいます(2025年時点)。
  • 言語:公式言語はスペイン語です。また、少数の先住民言語も公用語として認められています。
  • 通貨:通貨はメキシコ・ペソ(MXN)です。
  • 歴史:メキシコの歴史は、古代文明であるオルメカ、マヤ、アステカの文化から始まります。1519年にスペインのエルナン・コルテスが到着し、その後スペインの植民地となりました。1821年に独立を果たし、19世紀から20世紀初頭にかけて内戦や革命を経験し、現代のメキシコ合衆国が形成されました。
  • 自然:メキシコは多様な自然環境を持ち、砂漠、山岳、熱帯雨林、ビーチなどがあります。また、活火山や湖も点在しており、豊かな生態系が魅力です。
  • 文化:メキシコの文化は、スペインの影響を受けた混合文化であり、先住民の伝統とも融合しています。音楽、ダンス、料理が豊かで、特にマリアッチやラテン音楽が有名です。また、メキシコ料理はユネスコの無形文化遺産に登録されています。祭りも盛んで、死者の日(ディア・デ・ロス・ムエルトス)や独立記念日などが大々的に祝われます。

メキシコ合衆国の世界遺産

世界遺産数:文化遺産:27 自然遺産:6 複合遺産:1

シアン・カアン
■自然遺産 / 1987年
シアン・カアン生物圏保護区は、1987年にユネスコの世界遺産に登録されました。この保護区は、面積約5,280平方キロメートルに及び、メキシコ最大の自然保護区です。「シアン・カアン」とは、マヤ語で「空の始まるところ」を意味します。ここには熱帯雨林、マングローブ、湿地、サンゴ礁など、多様な生態系が広がり、多くの固有種や絶滅危惧種が生息しています。

古代都市パレンケと国立公園
■文化遺産 / 1987年
パレンケは、古代マヤ文明の重要な都市の一つであり、その建築と彫刻は非常に優れた技術と芸術性を示しています。紀元前226年から西暦799年にかけて栄え、現在ではその一部が発掘され、保存されています。

メキシコ・シティ歴史地区とソチミルコ
■文化遺産 / 1987年
メキシコシティ歴史地区は、アステカ帝国の都テノチティトランの上に建設された都市で、16世紀にスペインによって征服されました。現在では、アステカ時代の遺跡とスペイン植民地時代の建築が混在するエリアとして知られています。ソチミルコは、アステカ時代から続く運河と浮島農業の伝統を持つ地域で、メキシコシティの「ベネチア」とも呼ばれています。

古代都市テオティワカン
■文化遺産 / 1987年
テオティワカンは、紀元前2世紀から6世紀まで繁栄した巨大な宗教都市であり、メソアメリカの中心的な都市として機能していました。その名前はナワトル語で「神々の都市」を意味し、12世紀頃にアステカ人によって命名されました。

オアハカ歴史地区とモンテ・アルバンの古代遺跡
■文化遺産 / 1987年
オアハカ歴史地区は、16世紀にスペイン人によって建設された植民都市で、バロック様式の建築物が多く残っています。モンテ・アルバンは、紀元前500年から紀元800年頃まで繁栄したサポテカ文明の都市遺跡で、宗教的・政治的な中心地として機能していました。

プエブラ歴史地区
■文化遺産 / 1987年
プエブラ歴史地区は、1531年にスペイン人によって設立された植民都市で、16世紀から17世紀にかけて建設されたバロック様式の建築物が多く残っています。プエブラは「天使の都市」とも呼ばれ、ポポカテペトル火山の麓に位置する標高2135メートルの高地にあります。

古都グアナフアトとその銀鉱群
■文化遺産 / 1988年
グアナフアトは、16世紀初頭にスペイン人によって銀鉱脈が発見されたことで急速に発展した都市です。18世紀には世界の銀の産出量の約3分の1を占めるほどの繁栄を誇り、バロック様式や新古典主義様式の美しい建築物が多く残っています2。1988年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。

古代都市チチェン-イッツァ
■文化遺産 / 1988年
チチェン・イッツァは、紀元600年頃に建設が始まり、800年頃に最盛期を迎えたマヤ文明の古代都市です。トルテカ文明の影響を受けた建築様式が特徴で、1988年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。

モレリア歴史地区
■文化遺産 / 1991年
モレリア歴史地区は、16世紀にスペイン人によって設立された植民都市で、当初はバリャドリードと呼ばれていました。1828年にメキシコ独立運動の英雄ホセ・マリア・モレーロスにちなんでモレリアと改名されました。1991年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。

古代都市エル・タヒン
■文化遺産 / 1992年
エル・タヒンは、古典期後期(紀元600年〜900年)から後古典期前期(紀元900年〜1200年)にかけて繁栄した祭祀センターであり、1992年に世界遺産に登録されました2。この都市は、トトナカ人またはワステカ人によって築かれたとされ、特に「壁龕のピラミッド」が有名です。

エル・ビスカイノのクジラ保護区
■自然遺産 / 1993年
エル・ビスカイノ生物圏保護区は、1988年に設立され、1993年にユネスコの世界遺産に登録されました。この保護区は、総面積2,546,790ヘクタールに及び、独特の砂漠気候によって育まれた陸棲生物の固有種や、コククジラの重要な繁殖地として知られています。

サカテカス歴史地区
■文化遺産 / 1993年
サカテカス歴史地区は、16世紀にスペイン人によって建設された植民都市で、銀鉱山の発見により繁栄しました。1993年にユネスコの世界遺産に登録されました。この地区は、スペインのバロック様式とメキシコ先住民の文化が融合した独特の建築様式が特徴です。

サンフランシスコ山地の岩絵群
■文化遺産 / 1993年
サン・フランシスコ山地の岩絵群は、紀元前1100年から紀元1300年にかけて描かれた先史時代の岩絵が数多く残る地域で、1993年にユネスコの世界遺産に登録されました。これらの岩絵は、先住民のコチミ族やグアチミ族によって描かれたもので、狩猟文化や宗教的な信仰を表現しています。

ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群
■文化遺産 / 1994年
この修道院群は、16世紀にフランシスコ会、ドミニコ会、アウグスティノ会の修道士たちによって建設されました。彼らは先住民をキリスト教に改宗させるために修道院を建て、その建築様式はヨーロッパの影響を受けつつも、先住民の文化を取り入れた独特のものとなっています。1994年にユネスコの世界遺産に登録され、2021年にはさらに拡張されました。

古代都市ウシュマル
■文化遺産 / 1996年
ウシュマルは、古典期後期から後古典期にかけて繁栄したマヤ文明の遺跡で、1996年にユネスコの世界遺産に登録されました2。この都市は、特にプウク様式の建築で知られ、優雅で美しい装飾が特徴です。

ケレタロの歴史史跡地区
■文化遺産 / 1996年
ケレタロの歴史史跡地区は、16世紀にスペイン人と先住民が共存して築かれた都市で、1996年にユネスコの世界遺産に登録されました。この地区は、スペインのバロック様式と先住民の文化が融合した独特の建築様式が特徴です。

グアダラハラのオスピシオ・カバーニャス
■文化遺産 / 1997年
オスピシオ・カバーニャスは、1791年にグアダラハラ司教ホアン・ルイズ・デ・カバーニャスによって設立されました。この施設は、孤児院、病院、救貧院の機能を持つ複合施設であり、ラテンアメリカで最古かつ最大規模の総合病院です。1997年にユネスコの世界遺産に登録されました。

パキメの遺跡、カサス・グランデス
■文化遺産 / 1998年
カサス・グランデスは、8世紀から15世紀にかけて繁栄した先コロンブス期の考古遺跡で、1998年にユネスコの世界遺産に登録されました。この遺跡は、北米のプエブロ文化とメソアメリカの先住民文化の交流を証明する重要な場所です。特に、アドベ(日干しレンガ)を使用した建築物や、T字型の入り口が特徴的です。

トラコタルパンの歴史遺跡地帯
■文化遺産 / 1998年
トラコタルパンは、15世紀中頃にスペイン植民地の河川港として建設されました。ナワトル語で「水に囲まれた場所」を意味し、1998年にユネスコの世界遺産に登録されました。この地域は、スペインの植民地時代の建築様式とカリブ海の影響を受けた独特の建築が特徴です。

カンペチェ歴史的要塞都市
■文化遺産 / 1999年
カンペチェは、1540年にスペイン人の征服者によって建設されました。もともとマヤ文明の都市が存在していましたが、スペイン植民地時代に城壁や要塞が築かれ、海賊からの襲撃に備えました。1999年にユネスコの世界遺産に登録されました。

ソチカルコの古代遺跡地帯
■文化遺産 / 1999年
ソチカルコは、古典期後期(650年-900年)に繁栄した先コロンブス期の遺跡です。ナワトル語で「花の家のある場所」を意味し、1999年にユネスコの世界遺産に登録されました。

カンペチェ州カラクムルの古代マヤ都市と熱帯保護林
■複合遺産 / 2002年
カラクムルは、古典期(300年頃〜900年頃)に繁栄したマヤ文明の中心都市の一つです。2002年に文化遺産として登録され、2014年に自然保護区を含む形で複合遺産として拡大されました。

ケレタロのシエラ・ゴルダのフランシスコ修道会伝道施設群
■文化遺産 / 2003年
この伝道施設群は、18世紀半ばにフランシスコ会の修道士たちによって建設されました。先住民をキリスト教に改宗させるための施設であり、2003年にユネスコの世界遺産に登録されました。

ルイス・バラガン邸と仕事場
■文化遺産 / 2004年
ルイス・バラガン邸と仕事場は、20世紀を代表するメキシコの建築家ルイス・バラガンが後半生を過ごした自宅兼仕事場です。1948年に建設され、2004年にユネスコの世界遺産に登録されました。バラガンの建築は、伝統とモダニズム建築を融合させた独特のスタイルが特徴です。

カリフォルニア湾の島々と保護地域群
■自然遺産 / 2005年
カリフォルニア湾は「世界の水族館」とも呼ばれ、豊かな海洋生物が生息するエリアです。2005年にユネスコの世界遺産に登録されました。登録基準は、自然美、独特な生態系、多様な生物種の保護です。

リュウゼツラン景観と古代テキーラ産業施設群
■文化遺産 / 2006年
この地域は、テキーラ酒の原料となるリュウゼツラン(アガベ)が栽培されている場所で、16世紀からテキーラ酒の製造が始まりました。2006年にユネスコの世界遺産に登録されました。リュウゼツランの栽培とテキーラの製造は、メソアメリカの伝統とヨーロッパの技術が融合したものです。

メキシコ国立自治大学(UNAM)の中央大学都市キャンパス
■文化遺産 / 2007年
このキャンパスは、1950年代に建設され、1954年に完成しました。60人以上の建築家や芸術家が関わり、メキシコの先住民文化や芸術を取り入れたモダニズム建築が特徴です。2007年にユネスコの世界遺産に登録されました。

サン・ミゲルの要塞都市とヘスス・デ・ナサレノ・デ・アトトニルコの聖地
■文化遺産 / 2008年
サン・ミゲルの要塞都市は、16世紀にメキシコシティからアメリカ合衆国南部を結ぶ「内陸部の王の道」を保護するために設立されました。18世紀にはメキシコ・バロック様式の建造物が多く建てられ、現在もその美しい建築が残っています。ヘスス・デ・ナサレノ・デ・アトトニルコの聖地は、18世紀に建てられた教会群で、「メキシコのシスティーナ礼拝堂」とも呼ばれる美しい壁画が特徴です。2008年にユネスコの世界遺産に登録されました。

オオカバマダラ生物圏保存地域
■自然遺産 / 2008年
オオカバマダラ生物圏保存地域は、北アメリカからメキシコまでの長距離を移動するオオカバマダラ蝶の越冬地として知られています。2008年にユネスコの世界遺産に登録されました。毎年秋になると、数百万羽のオオカバマダラがこの地域に集まり、木々を覆い尽くす独特の景観が見られます。

ティエラアデントロの王の道
■文化遺産 / 2010年
ティエラアデントロの王の道は、16世紀後半から19世紀にかけてスペイン帝国によって建設された王立の道路です。この道は「銀の道」とも呼ばれ、メキシコの銀山で産出された銀や、銀の精製に使用される水銀が運ばれました。2010年にユネスコの世界遺産に登録されました。

オアハカ中部渓谷ヤグルとミトラの先史時代洞窟
■文化遺産 / 2010年
この地域は、メソアメリカ文明のルーツとも言える先史時代の洞窟群が点在しています。2010年にユネスコの世界遺産に登録されました。ギラ・ナキツ洞窟では、1万年前のウリ科の種やトウモロコシの穂軸が発見され、アメリカ大陸最古の植物栽培の跡地とされています。

ピナカテ火山とアルタル大砂漠生物圏保存地域
■自然遺産 / 2013年
この地域は、2013年にユネスコの世界遺産に登録されました。ピナカテ火山とアルタル大砂漠は、北米大陸の4大砂漠の一つであるソノラ砂漠に含まれています。ピナカテ火山は、マグマの水蒸気爆発によって形成された10の爆裂火口や溶岩洞窟が特徴で、「地質学的、地形学的な実験室」とも呼ばれます。

テンブレーケ神父の水道橋水利施設
■文化遺産 / 2015年
テンブレーケ神父の水道橋は、16世紀にフランシスコ会の修道士フランシスコ・デ・テンブレーケの指導のもと、1554年から1571年にかけて建設されました。この水道橋は、全長48.22kmにわたり、メキシコ中央高原のテペヤワルコ渓谷とパパロテ峡谷を結んでいます。2015年にユネスコの世界遺産に登録されました。

レビジャヒヘド諸島
■自然遺産 / 2016年
レビジャヒヘド諸島は、4つの主要な火山島(サン・ベネディクト島、ソコロ島、ロカ・パルティーダ島、クラリオン島)から成り立っています。2016年にユネスコの世界遺産に登録されました。これらの島々は、豊かな海洋生態系と独自の地質学的特徴で知られています。

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