
ブラジル連邦共和国は南アメリカ最大の国で、大西洋に面しています。広大な面積と多様な文化、豊かな自然環境が魅力です。
ブラジル連邦共和国の基本情報
- 首都: 首都はブラジリアです。ブラジリアは計画都市として建設され、その独特なデザインと建築が特徴です。
- 面積:ブラジル連邦共和国の面積は約8,515,767平方キロメートルです。これは南アメリカ最大であり、世界でも5番目に広い国です。
- 人口:推定約2億2,000万人が住んでいます(2025年時点)。
- 言語:公式言語はポルトガル語です。ブラジルはポルトガル語を公用語とする国の中で最大の人口を有しています。
- 通貨:通貨はブラジル・レアル(BRL)です。
- 歴史:ブラジルの歴史は、先住民の文化から始まります。1500年にポルトガルの探検家ペドロ・アルヴァレス・カブラルが到達し、その後ポルトガルの植民地となりました。1822年に独立を果たし、帝政時代を経て1889年に共和国が成立しました。20世紀には軍事政権を経験し、現在は民主的な政治体制が確立されています。
- 自然:ブラジルは多様な自然環境を持ち、アマゾン熱帯雨林、パンタナル湿地、イグアスの滝などがあります。特にアマゾン川流域は世界最大の熱帯雨林地域であり、豊かな生態系を誇ります。
- 文化:ブラジルの文化は、多様な民族と伝統が融合したもので、ポルトガル、アフリカ、先住民、そして多くの移民の影響を受けています。特にサンバやボサノヴァなどの音楽、カーニバルやフェスタジュニーナなどの祭りが有名です。また、ブラジルの料理も多彩で、フェイジョアーダやシュハスコ(バーベキュー)が人気です。
ブラジル連邦共和国の世界遺産
世界遺産数:文化遺産:14 自然遺産:7 複合遺産:0

古都オウロ・プレト
■文化遺産 / 1980年
オウロ・プレトは、17世紀末から18世紀にかけてのゴールドラッシュで栄えた歴史的な都市です。かつては「ヴィラ・リカ(豊かな谷)」と呼ばれ、1980年にユネスコの世界遺産に登録されました。この都市は、ポルトガル植民地時代のバロック様式の建築物が多く残されており、特に彫刻家アレイジャジーニョの作品が有名です。

オリンダ歴史地区
■文化遺産 / 1982年
オリンダは、1535年にポルトガル人によって設立されました。16世紀から17世紀にかけて砂糖産業で栄えましたが、1630年にオランダによって一度破壊されました。その後、1654年にポルトガルが再建し、現在の町並みが形成されました。1982年にユネスコの世界遺産に登録されました。

グアラニーのイエズス会伝道施設群:サン・イグナシオ・ミニ、サンタ・アナ、ヌエストラ・セニョーラ・デ・ロレート、サンタ・マリア・ラ・マジョール(アルゼンチン)、サン・ミゲル・ダス・ミソオエス遺跡群(ブラジル)
■文化遺産 / 1983年
グアラニーのイエズス会伝道施設群は、17世紀から18世紀にかけてイエズス会によって設立されたもので、先住民グアラニー族にキリスト教を布教するための集落「レドゥクシオン」の一部です。1983年にブラジルのサン・ミゲル・ダス・ミソオエス遺跡が世界遺産に登録され、1984年にアルゼンチンの4つの伝道所が追加登録されました。

サルヴァドール・デ・バイア歴史地区
■文化遺産 / 1985年
サルヴァドール・デ・バイア歴史地区は、1985年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この地区は、1549年から1763年までポルトガル領ブラジルの首都として栄え、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカの文化が融合した独自の文化を持つ都市です。

ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖所
■文化遺産 / 1985年
ボン・ジェズス・ド・コンゴーニャスの聖所は、18世紀後半に建造されたバロック様式の宗教建築群で、1985年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この聖所は、ブラジルのバロック建築家アレイジャジーニョによる彫像が並び、特に旧約聖書の預言者像が有名です。

イグアス国立公園
■自然遺産 / 1984年
イグアス国立公園は、1986年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。公園は広大な面積を持ち、イグアスの滝を中心に、豊かな生物多様性と美しい自然景観が広がっています。公園内には、約2,000種の植物、450種の鳥類、80種の哺乳類が生息しており、絶滅危惧種も多く含まれています。

ブラジリア
■文化遺産 / 1987年
ブラジリアは、1960年に計画都市として建設され、同年に首都として正式に機能し始めました。都市設計はルシオ・コスタ、主要建築物の設計はオスカー・ニーマイヤーが手掛けました。1987年にはユネスコの世界遺産に登録されました。

カピバラ山地国立公園
■文化遺産 / 1991年
カピバラ山地国立公園は、1991年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この公園は、先史時代の岩絵や洞窟壁画が数多く残されていることで知られています。公園の面積は約1,291平方キロメートルに及び、南アメリカでも最も古い人類の定住地の一つとされています。

サン・ルイス歴史地区
■文化遺産 / 1997年
サン・ルイス歴史地区は、1997年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この地区は、17世紀にフランス人によって設立され、その後ポルトガルとオランダの支配を受けながら発展しました。独特の植民地時代の建築様式が数多く残されており、美しい歴史的街並みが広がっています。

ディアマンティーナ歴史地区
■文化遺産 / 1999年
ディアマンティーナ歴史地区は、1999年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この地区は、18世紀にポルトガルの植民地として建設され、ダイヤモンド採掘によって繁栄しました。バロック様式の建築物が特徴で、ヨーロッパと先住民の文化が交差した独特の景観が広がっています。

ディスカヴァリー・コースト大西洋岸森林保護区群
■自然遺産 / 1999年
ディスカヴァリー・コースト大西洋岸森林保護区群は、1999年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。この保護区群は、パウ・ブラジルの木を含む多くの希少植物が生息する場所であり、生物多様性の保護に重要な役割を果たしています。

サウス-イースト大西洋岸森林保護区群
■自然遺産 / 1999年
サウス-イースト大西洋岸森林保護区群は、1999年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。この保護区群は、25の保護区から構成され、総面積は約47万ヘクタールに及びます。ここは、ブラジルで最も保存状態の良い大西洋岸森林が広がり、多様な動植物が生息する重要な生態系です。

中央アマゾン保全地域群
■自然遺産 / 2000年
中央アマゾン保全地域群は、2000年にユネスコの世界自然遺産に登録され、2003年に拡大されました。この地域は、アマゾン盆地最大の保護区であり、バルゼア(浸水林)やイガポー(泥炭湿地林)などの湿地帯が広がり、豊かな生態系が見られます。絶滅危惧種のアマゾンマナティーやアマゾンカワイルカなどが生息しています。

パンタナル保全地域
■自然遺産 / 2000年
パンタナル保全地域は、2000年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。この地域は、世界最大の淡水湿地であり、豊かな生態系が広がっています。雨季には洪水が発生し、乾季には乾燥するという独特の環境が特徴です。

ゴイアス歴史地区
■文化遺産 / 2001年
ゴイアス歴史地区は、2001年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この地区は、18世紀前半に金鉱脈が発見されたことにより築かれた植民都市で、南米風のコロニアル様式の建造物が多く残っています。金鉱脈が枯渇した後も、当時の町並みがそのまま保存されています。

ブラジルの大西洋諸島:フェルナンド・デ・ノローニャとロカス環礁保護区群
■自然遺産 / 2001年
フェルナンド・デ・ノローニャとロカス環礁保護区群は、2001年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。この保護区群は、火山活動によって形成された島々とサンゴ礁で構成されており、豊かな生態系が広がっています。特に、フェルナンド・デ・ノローニャ島は、透明度の高い海と美しい景観で知られています。

セラード保護地域群:ヴェアデイロス平原国立公園とエマス国立公園
■自然遺産 / 2001年
セラード保護地域群は、2001年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。この地域は、地球上で最も古い岩石形成地帯の一つであり、独自の生態系が広がっています。セラードは、ブラジル高原に広がる熱帯草原地帯で、多くの希少種や固有種が生息しています。

サンクリストヴォンの町のサンフランシスコ広場
■文化遺産 / 2010年
サン・フランシスコ広場は、16世紀後半から17世紀中期にかけて、スペイン・ブラジル同君連合時代に建設されました。広場にはフランシスコ会の修道院や教会、私邸などが並び、スペインとポルトガルの都市設計が融合した独特の景観が広がっています。2010年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。

リオデジャネイロ:山と海の間のカリオッカの景観
■文化遺産 / 2012年
リオデジャネイロのカリオカの景観は、2012年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この景観は、都市と自然が調和した美しい景観を特徴とし、コルコバードの丘やコパカバーナ海岸などが含まれます。リオデジャネイロの景観は、文芸、音楽、都市計画などにインスピレーションを与えてきました。

パンプーリャ近代建築群
■文化遺産 / 2016年
パンプーリャ近代建築群は、1940年代に当時のベロオリゾンテ市長ジュセリーノ・クビチェックの指導の下、建築家オスカー・ニーマイヤーと造園家ロバート・ブール・マルクスによって設計されました。2016年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この建築群は、モダニズム建築の代表例として評価されています。

ヴァロンゴ埠頭考古遺跡
■文化遺産 / 2017年
ヴァロンゴ埠頭考古遺跡は、2017年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この遺跡は、1811年に建設され、アフリカから南米へと黒人奴隷を上陸させるための石造りの埠頭です。推定90万人のアフリカ人奴隷がこの埠頭を通じて南米に上陸しました。