
ペルー共和国は南アメリカの西海岸に位置し、豊かな歴史と自然景観を持つ国です。アンデス山脈やアマゾン熱帯雨林、太平洋に面した美しい海岸線が特徴です。
ペルー共和国の基本情報
- 首都: 首都はリマです。リマは国の政治、経済、文化の中心地であり、歴史的建造物や博物館が多くあります。
- 面積:ペルー共和国の面積は約1,285,216平方キロメートルです。
- 人口:推定約3,300万人が住んでいます(2025年時点)。
- 言語:公式言語はスペイン語であり、ケチュア語とアイマラ語も公用語として認められています。
- 通貨:通貨はペルー・ソル(PEN)です。
- 歴史:ペルーの歴史は、古代インカ帝国の繁栄から始まります。インカ帝国はアンデス地域全体を支配し、マチュピチュなどの遺跡がその遺産です。1532年にスペインのフランシスコ・ピサロが到達し、スペインの植民地となりました。1821年に独立を果たし、現在のペルー共和国が成立しました。
- 自然:ペルーは多様な自然環境を持ち、アンデス山脈、アマゾン熱帯雨林、海岸線などがあります。特にマチュピチュ、ナスカの地上絵、アマゾン熱帯雨林などの自然遺産が有名です。
- 文化:ペルーの文化は、スペイン、先住民、アフリカの影響を受けた多様な文化が融合しています。音楽やダンスが盛んで、特にマリネラやワイノが有名です。また、ペルー料理は世界的に評価されており、セビーチェやリマ豆を使った料理が人気です。
ペルー共和国の世界遺産
世界遺産数:文化遺産:8 自然遺産:2 複合遺産:2

クスコ市街
■文化遺産 / 1983年
クスコ市街は、かつてインカ帝国の首都として栄えた都市で、1983年にユネスコの世界遺産に登録されました。インカ帝国時代の遺跡とスペイン植民地時代の建築が融合した独特の景観が特徴です。

マチュ・ピチュの歴史保護区
■複合遺産 / 1983年
マチュ・ピチュは、インカ帝国時代の都市遺跡で、1983年にユネスコの世界遺産に登録されました。総面積は約326平方キロメートルで、そのうち都市遺跡部分は約5平方キロメートルです。この遺跡は、インカ帝国の第9代皇帝パチャクテクの時代に建設されたと考えられています。

チャビン(古代遺跡)
■文化遺産 / 1985年
チャビンの古代遺跡(チャビン・デ・ワンタル)は、紀元前900年頃から紀元前200年頃に繁栄したアンデス文明の起源とされる場所です。1985年にユネスコの世界遺産に登録されました。この遺跡は、宗教的な中心地であり、巡礼地としても重要な役割を果たしていました。

ワスカラン国立公園
■自然遺産 / 1985年
ワスカラン国立公園は、1975年に設立され、1985年にユネスコの世界遺産に登録されました。面積は約340,000ヘクタールで、アンデス山脈のブランカ山系に広がっています。公園内には、ペルー最高峰のワスカラン山(標高6,768メートル)を含む多くの高山があります。

チャン・チャン遺跡地帯
■文化遺産 / 1986年
チャン・チャン遺跡地帯は、チムー王国の首都であり、紀元前900年頃から1470年頃まで栄えました。1986年にユネスコの世界遺産に登録され、南米最大の古代都市とされています。遺跡は日干しレンガで作られた建物が特徴で、砂漠地帯特有の暑さを和らげるために風通しの良い網目状の壁が使われています。

マヌー国立公園
■自然遺産 / 1987年
マヌー国立公園は、1987年にユネスコの世界遺産に登録されました。面積は約15,328平方キロメートルで、標高150メートルのアマゾン盆地から標高4,200メートルのアンデス山脈まで広がっています。この公園は、地球上で最も生物多様性の高い地域の一つとして知られています。

リマ歴史地区
■文化遺産 / 1988年
リマ歴史地区は、1988年にユネスコの世界遺産に登録されました。16世紀にスペインの征服者フランシスコ・ピサロによって築かれ、18世紀までペルー副王領の首都として南米のスペイン領の中心地でした。リマは、スペインの都市計画と建築が色濃く残る場所であり、ヨーロッパと南米の文化が融合した建築物が多く見られます。

リオ・アビセオ国立公園
■複合遺産 / 1990年
リオ・アビセオ国立公園は、1990年にユネスコの世界遺産に登録され、1992年には文化的側面も評価されて複合遺産となりました。面積は約2,745平方キロメートルで、標高は350メートルから4,200メートルに及びます。この公園は、豊かな生物多様性と30以上のアメリカ先住民の遺跡が特徴です。

ナスカとパルパの地上絵
■文化遺産 / 1994年
ナスカとパルパの地上絵は、紀元前2世紀から後6世紀にかけて描かれた巨大な地上絵群で、1994年にユネスコの世界遺産に登録されました。これらの地上絵は、ナスカ文化とパラカス文化の遺産であり、動植物や幾何学模様など、さまざまな図形が描かれています。

アレキーパ市歴史地区
■文化遺産 / 2000年
アレキーパ市歴史地区は、2000年にユネスコの世界遺産に登録されました。この地区は、白い火山岩(シジャール)で造られた建築物が多く、「白い町」として知られています。アレキーパは、16世紀にスペイン人によって設立され、スペインと先住民の建築技術が融合した独特の景観が特徴です。

聖地カラル-スーぺ
■文化遺産 / 2009年
聖地カラル-スーぺは、紀元前3000年から2000年頃に栄えた古代アンデス文明の遺跡で、2009年にユネスコの世界遺産に登録されました。この遺跡は、アメリカ大陸最古の都市遺跡の一つとされ、広さは約626.36ヘクタールに及びます。

カパック・ニャン アンデスの道
■文化遺産 / 2014年
カパック・ニャン アンデスの道は、インカ帝国時代に築かれた全長約30,000キロメートルの道路網で、2014年にユネスコの世界遺産に登録されました。この道路網は、インカ帝国の首都クスコを中心に、アンデス山脈を縦断し、各地の重要な都市や遺跡を結んでいます。