
マダガスカル共和国(République de Madagascar)は、インド洋の南西部に位置する島国です。アフリカ大陸の東海岸から約400キロメートル離れた位置にあります。
マダガスカル共和国の基本情報
- 首都: アンタナナリボ(Antananarivo)はマダガスカルの首都で、同国最大の都市です。国の中央高地に位置し、政治と経済の中心地です。
- 面積:マダガスカルの総面積は約587,041平方キロメートルで、これは日本の約1.5倍の広さです。
- 人口:人口は約2,800万人(2021年推定)です。主要な民族グループにはメリナ族、ベツィミサラカ族などが含まれます。
- 言語:公用語はマダガスカル語(マラガシ語)とフランス語です。教育やビジネスの場ではフランス語が広く使用されています。
- 通貨:アリアリ (MGA) が使用されています。
- 歴史:マダガスカルの歴史は多様な文化が交差してきた歴史であり、約2000年前にインドネシアやマレーシアからの移民が最初に島に定住したとされています。その後、アフリカ大陸からの移民も増え、15世紀ごろには様々な王国が形成されました。1896年にはフランスの植民地となり、1960年に独立を果たしました。独立後も政治的な不安定さが続きましたが、近年では安定を取り戻しつつあります。
- 自然:マダガスカルは世界で最も生物多様性の高い地域の一つとされ、多くの固有種が存在します。特に有名なのはキツネザル、カメレオン、バオバブの木などです。島の自然保護区や国立公園はユネスコの世界遺産にも登録されています。また、海洋生物も豊富で、シュノーケリングやダイビングを楽しむことができます。
- 文化:マダガスカルの文化はアフリカ、アジア、ヨーロッパの影響を受け、多様な伝統や習慣が見られます。伝統的な音楽、ダンス、工芸品が盛んであり、特にヒラガシ文化やメリナ族の文化が大きな影響を持っています。宗教も多様で、キリスト教が主要な宗教ですが、伝統的な宗教も信仰されています。マダガスカル料理は米やトウモロコシを主食とし、スパイスを使った豊かな風味が特徴です。
マダガスカル共和国の世界遺産
世界遺産数:文化遺産:1 自然遺産:2 複合遺産:0

チンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区
■自然遺産 / 1990年
ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区は、1990年にユネスコの世界遺産リストに登録されました。この保護区は、石灰岩のカルスト地形が雨によって削られ、ナイフのような尖った岩が並ぶ独特の景観が広がっています。面積は約666平方キロメートルで、乾燥した環境に適応した動植物が多く生息しています。

アンブヒマンガの丘の王領地
■文化遺産 / 2001年
アンブヒマンガの丘の王領地は、マダガスカルで最も重要な歴史的・文化的遺産の一つであり、2001年にユネスコの世界遺産リストに登録されました。この丘は「美しく青い丘」という意味を持ち、メリナ王国の発祥の地として知られています。ここには15〜16世紀に建てられた王宮や墓廟があり、マダガスカルの伝統的な建築様式が見られます。

アツィナナナの雨林群
■自然遺産 / 2007年
アツィナナナの雨林群は、6000万年以上前に大陸から分離したマダガスカル島の独自の進化を遂げた動植物が生息する地域です。2007年にユネスコの世界遺産リストに登録されました。この地域は、固有種が非常に多く、特にキツネザルなどの絶滅危惧種が多く生息しています。