
リビア(Libya)は、北アフリカに位置する国です。北は地中海に面し、東はエジプト、南東はスーダン、南はチャドとニジェール、西はアルジェリアとチュニジアに接しています。
リビアの基本情報
- 首都: トリポリ(Tripoli)はリビアの首都で、同国最大の都市です。地中海沿岸に位置し、重要な商業・文化の中心地です。
- 面積:リビアの総面積は約1,759,541平方キロメートルで、アフリカ大陸で4番目に大きい国です。
- 人口:人口は約680万人(2021年推定)です。
- 言語:公用語はアラビア語です。イタリア語と英語も一部で話されていますが、主要な言語はアラビア語です。
- 通貨:リビア・ディナール (LYD) が使用されています。
- 歴史:リビアの歴史は古代エジプト時代に遡り、フェニキア人、カルタゴ人、ギリシャ人、ローマ人、ヴァンダル人、ビザンチン人、アラブ人、オスマン帝国、イタリアなどの支配を受けました。第二次世界大戦後、1951年に独立し、1969年にムアンマル・カダフィがクーデターで政権を握り、2011年のアラブの春でカダフィ政権が崩壊しました。その後、リビアは政治的な不安定さと内戦に直面しています。
- 自然:リビアは広大な砂漠地帯で知られ、国土のほとんどがサハラ砂漠に覆われています。しかし、地中海沿岸には肥沃な地域があり、少数の河川とオアシスも存在します。特にリビア砂漠の中には壮大な砂丘や岩山が広がり、美しい自然景観が楽しめます。
- 文化:リビアの文化はアラブとベルベルの影響を受け、多様な伝統や風習があります。伝統的な音楽、ダンス、工芸品が盛んであり、特にアラビア語詩や歌が知られています。また、イスラム教が主要な宗教であり、モスクが地域の文化的中心となっています。リビア料理はクスクス、シチュー、グリル料理などが特徴で、地中海料理の影響を受けています。
リビアの世界遺産
世界遺産数:文化遺産:5 自然遺産:0 複合遺産:0

レプティス・マグナの古代遺跡
■文化遺産 / 1982年
レプティス・マグナは、紀元前10世紀にフェニキア人によって建設され、2世紀にはローマ帝国の植民都市として繁栄しました。特にアフリカ出身のローマ皇帝セプティミウス・セウェルスの治世に最盛期を迎え、多くの建築物が築かれました。1982年にユネスコの世界遺産に登録され、2016年にはリビア内戦の影響で危機遺産リストに加えられました。

サブラータの古代遺跡
■文化遺産 / 1982年
サブラータは紀元前500年頃にフェニキア人によって建設され、交易の中継拠点として栄えました。その後、ローマ帝国の属州となり、2世紀から3世紀にかけて再建されました。1982年にユネスコの世界遺産に登録され、2016年にはリビア内戦の影響で危機遺産リストに加えられました。

クーリナの古代遺跡
■文化遺産 / 1982年
クーリナの古代遺跡は、紀元前630年頃にギリシャ人によって建設されました。後にローマ帝国の植民都市となり、2世紀には最盛期を迎えました。特にアフリカ出身のローマ皇帝セプティミウス・セウェルスの治世に多くの建築物が築かれました。1982年にユネスコの世界遺産に登録され、2016年にはリビア内戦の影響で危機遺産リストに加えられました。

タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群
■文化遺産 / 1985年
タドラット・アカクスのロック-アート遺跡群は、先史時代の岩絵が数多く残る貴重な遺跡群です。紀元前12000年頃から紀元100年頃までに描かれた岩絵があり、1985年にユネスコの世界遺産に登録されました。

ガダーミスの旧市街
■文化遺産 / 1986年
ガダーミスの旧市街は、サハラ砂漠の交易で栄えた都市で、石灰を塗った伝統的な家屋が今でも残る貴重な遺跡です。紀元前1世紀からローマ時代、ビザンツ帝国、イスラム勢力、オスマン帝国の支配を受け、1986年にユネスコの世界遺産に登録されました。